反骨と異端

アウトローは文化だ

最低賃金1500円を実現できなければ日本死ぬ

www.tokyo-np.co.jp

 

マクドナルドの時給を1500円にしたら…商品価格に転嫁されることで客足が減り、マクドが倒産して失業者が大勢出る」という説もありますが、米国某州のように当のマクドの店員は大喜びしているフシがあって、別に政府に対して「勝手なことをしてくれるな!俺たちが失業したらどうするんだ」と怒っているという話は聞かないですねえ。州の法律で最低賃金1500円にしたのですが、他の州の人たちも「全米で最低賃金1500円以上にしろ!俺たちは99%だ!俺たちは奴隷だ!」とデモをはじめたとか。

 

民主党時代からアベノミクス3年経過して、最低賃金は下がって、地方の非正規はますます暮らしていけない感ですが(すべての日本人にフルタイムが務まる体力があるわけではないのだよ)東京新聞の記事がとても分かり易いです。

 

同一労働同一賃金」の実現は安倍晋三首相が一月の施政方針で打ち出した。雇用形態にかかわらず、仕事の内容が同じなら賃金も同じという意味で、形式はさまざまにせよ欧州では浸透している。

確かに日本では雇用形態による賃金格差は大きい。フルタイムの正規労働者に対するパートタイムの賃金水準(時給)はフランスが89%、ドイツが79%に比べ、日本は57%にとどまっている。

欧州では、雇用形態ごとの不利益取り扱いは禁止することを、EU指令で規定している。

 う~ん、やっぱり労働組合が異様に強いEUでは、同一賃金が徹底しているんですね。週に40時間以上働く正社員も、週に12時間しか働かないパートタイムも時給的に同一に持っていっているわけです。 

自民党は、賃金の格差を「欧州諸国に遜色ない水準」に縮めることを掲げ、(1)勤続年数や能力に応じた昇給制度の導入(2)手当や福利厚生の格差是正(3)最低賃金の全国平均を時給千円に引き上げる-を柱とする提言をまとめた。

いいことずくめだが、本当に実現するのか、観察せねばなるまい。それに賃金は各会社の労使が決めることだ。正社員の給料が減れば、景気はきっと冷え込む。全労働者に占める非正規労働者の割合は年々増えている。総務省によると二〇一五年は37%超で、ここ三十年で倍以上に膨らんでいる。

ま、今になってなぜ安倍ちゃんが同一賃金と言い出したのか?というと選挙前の人気とりでしょうな。

それに記事中にもあるように、賃金はどうやって決まるのか?というと最低賃金という縛りはあるもの、基本的には企業の中で賃金原資を配分しているという形になっているので、高度経済成長時代の名残のような年功序列給が完全に時代にあわないにも拘わらず、いまだに大半の大企業が年功序列デフォになっていて、しかも終身雇用だから絶望的に格差が拡がり、法整備の遅れを全労働者の37%である非正規がわり食うかたちになっているという東京新聞の現状認識です。

 

それにしてもまがりなりにも“投資ブロガー”なのなら、同一賃金・同一労働の議論には関心を持つ必要があると言えます。日本で本当にEU型の同一賃金・同一労働が実施されたら、今の正社員の給与は下手したら30%以上カットして非正規に配分するような話になるわけで、投資リターンとリスクと手数料…どころじゃなく、「資産が減少する」(正社員の生涯賃金がかなり減る)という話だからです。

 

ま、政策を実行できるかどうかという難易度で言いますと、インタゲ2%すら失敗した現政権に「同一賃金・同一労働」などという超難易度の高い政策が実施できるわけがないという気がします。同一賃金の実施とは政策難易度でいえば、量的緩和どころではない(それこそ安倍ちゃんが強権発動で経団連を押さえつけたり、連合を押さえつけたりせざるをえない局面が想定できるために)なので、今回の発言は“選挙前に言ってみただけ~”でしょうか。