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反骨と異端

やどかりアウトロー編

ヤクザになる理由 (廣末登/新潮新書) 【ヤクザ本4】

私が読んだヤクザ本

元不良で今は大学の先生の著者が、複数の元組員にインタビューして再構成した内容。学術論文と、一般向け新書の中間的な文章だと感じました。

どういう属性の人がヤクザになるのだろうか?という素朴な問いを、家庭・学校・仕事・個人的な資質…といくつかの側面から論考するというスタイルになっていて、複数の元組員から聞いた話をそのまま収録してあるので、説得力はあります。それから著者の性格なのでしょうが、“絶対に、こういう見方が正しい”という私論をごり押しせず、“こういう回答をした人もいれば、こういうことを指摘している研究者も海外にいます”という風に例示されているので、押しつけがましい文章が嫌いだけど、アウトローに興味ある人は買って読んで損はありません。面白いので一気に読んでしまいました。

本書によると、「最終的にヤクザになる人あるある」としては、家庭環境があまり良くない、親が子の成績を上げることに関心が乏しかった、あまり文化的な環境で育たなかった、学校での成績を上げることにあまり興味が無かった、しかし学童時代は決してカーストが低くなかった、「体育」の成績はつねに良かった、クラスでは存在感はあった、愚連隊的な中間組織を経て、盃をもらった…という傾向が見られるとか。

日本では親の収入によって子の進学先が決定する傾向が顕著ですし、そういう意味では恵まれているとは言い難い層で、運動が出来て人気のある子ども時代を過ごした人が多いということでしょうか。

 

ヤクザになる理由 (新潮新書)

ヤクザになる理由 (新潮新書)