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反骨と異端

やどかりアウトロー編

弘道会が怖くない西原理恵子が“暴力は怖い”と若い娘に説教をする不可解

西原理恵子さんって本当によくマスコミ出てくる人だけど(若い娘にhow to successを教えていることが多い)、媒体と空気を読んで「暴力観」がコロコロ変わる人…というイメージしかない。SPAで元組長と組んで連載やっていた記憶もある。

abematimes.com

高須院長:彼女は池田大作先生も大川隆法も司忍も弘道会も何も怖くない。ほんとだもん。

小松アナ:今、列挙したものが怖くないって、無敵ですね。

高須院長:作品を見てください。からかっているから。隆法君と大作君の争いが見てみたいとか。尖閣諸島は司忍と弘道会にやらせるべきだった。組長がそんなこと言ったら九州の組は黙っていないって。

 

www.asahi.com

西原理恵子氏:私の田舎はとても貧しかった。何人もの友だちが、大人たちから本気で殴られていました。貧しさとか、そこからくるどうしようもない怒りとか悲しみとかって、暴力となって弱い者にいくんです。私も将来はボロボロのアパートで男に殴られながら、子どもを殴りながら生きて行かなくちゃいけないのかなと思うと、すごく怖かった。手本になる女性、こんなふうになりたいという女性はいませんでした。

 

“若い女である”という価値はすぐに減価償却で無くなってしまうから、自力で稼げるようにならないとあんたも地獄に落ちるわよ…と言いたいのかもしれませんが、余計なお世話である。現役で上京して私立美大に進学できた西原理恵子に言われたくない。

西原理恵子の場合は自分の過去や業績の都合のよい部分だけを強調するので、よーく読むと“なんか変だな”という論理展開になっていることが多い。

つか、この人、私と年齢そんなに変わらないでしょ。

ムサビってあの頃進学した人、何人も知ってるけど、貧乏人なんかいなかったぞ。全国的に見て実技難関校だから、高校の美術部だけで入学するのは相当に大変である。本当に金なかったら『東京たられば娘』の作者みたいに、「ド田舎公立美大」へ進学するのと違う?

ムサビのグラフィックって入学してからめっちゃ金かかるやん…と普通に思うのだが。油彩専攻だった男性が“学生だった頃は夏休みはともかく、他の期間は一切バイトできなかった。結構、課題しんどいもん。”とこぼしていた記憶がある。

それにデザイン科だったから就職あったし、それ以降、全戦全勝で今の勝ち組の西原理恵子がいるのかもしれないが、そういう経歴を誇っても、仕方ないんじゃないかな~~。バブルだったし、今と20年前じゃ若い人の状況は違うだろうし。今の若い娘は「寿司おごれ」なんて思ってないかもしれない。

 

西原さんにとって、「暴力」とは絵画の技法みたいなもので、自分を特別な人間に見せかける一種のテクニックであろう。メディアの魔法によって、「暴力」というマチエールが効果的に働き、西原理恵子をとてつもない陰惨な苦労を乗り越えてきた特殊な女性…のように見せかけているのだが、個人的には別にって感じである。

少なくとも西原理恵子が本気で “暴力は怖い、なるべく近づきたくない、カタギ一筋”というタイプでないことは、彼女の仕事を俯瞰してみると一目瞭然である。

しかし世の中には理不尽な暴力に苦しみ続けている人も少なからず存在していて、西原理恵子のような存在はそういう被害者・犠牲者にとっては何の救いにもならないばかりか、連帯する気もないのに同じ苦労をしてきたような顔をしている女にしか見えないだろう。